家族の介護『お母さん、デイサービス行こうよ!』現役ケアマネージャーも困った介護の悩み

短期入所療養介護でリハビリと療養【ショートステイ】

介護保険サービスを利用する【短期入所療養介護】

 

短期入所療養介護(ショートステイ)は、自宅で生活をしている方が、介護老人保健施設や介護療養型医療施設、診療所など厚生労働省令で定められた施設に短期間(1日〜30日)泊まり、看護や医学的管理の下で日常生活のケアや介護、リハビリなどの機能訓練を行う介護保険のサービスです。

 

※介護老人保健施設は、略して「老健」と呼ばれています。

 

 

短期入所療養介護を利用するとき

 

短期入所療養介護(ショートステイ)を利用する方は、短期入所生活介護のショートステイと同様の理由以外に、リハビリを目的として利用する方や療養を目的として利用する方がいます。
※短期入所生活介護のショートステイについては短期入所生活介護でレスパイト【ショートステイ】のページをご覧ください。

 

具体例
・退院が決まったけどまだ自宅に帰るのは不安があるので、もう少しリハビリをしたい
・床ずれ(褥瘡)がなかなか治らないので、きちんとケアをしてもらい回復させたい
・体調が悪いくて病院に行ったが、入院はしなくて良いと言われてしまった。家族で夜間も看病するのが難しい
・薬の管理ができずに困っているので管理方法が見つかるまで利用したい
などです。

 

短期入所療養介護(ショートステイ)を行っている老健は、病院と自宅の中間の役割を担っています。
なので、病院からいきなり自宅で生活するのが心配な方などが、体調を整えたりリハビリをとおして日常生活動作の練習をしたりすることができます。

 

また、常勤の医師と、24時間体制の看護師がいて、医療依存度の高い方も安心して短期入所療養介護(ショートステイ)を利用することができます。

 

 

短期入所療養介護を利用する手順

 

まずは予約を取りますので、本人と家族で利用する日を決めたらケアマネージャーに連絡します。
もちろん見学をふくめ、リハビリの様子や看護師との打ち合わせも行っておくと安心です。(看護師の代わりに施設の相談員が対応する場合があります)

 

その後、実調や契約を取り交わし利用開始となります。
※はじめて利用する場合は担当者会議も行います。

 

また、身体状況や服薬を把握するために、健康診断書や診療情報提供書、お薬手帳などの提示を求められる場合がありますので、必要書類をあらかじめ施設職員に聞いておくと利用までがスムーズです。

 

 

短期入所療養介護のサービス内容

 

・医師の管理のもと、看護師による医療補助行為を行う
・リハビリの専門職によるリハビリ
・療養に必要なケアとアドバイス
・日常生活の介助、介護
・入浴や食事の提供と介助、介護
・緊急時の受け入れ
などです。

 

医師と看護師がいつもそばにいることが、短期入所療養介護(ショートステイ)の最大のメリットです。

 

 

短期入所療養介護でできないこと

 

短期入所生活介護(ショートステイ)と同じように、30日以上の連続利用や、介護保険有効期間の半分の日数を超えて利用することは原則できません。
※詳細は短期入所生活介護でレスパイト【ショートステイ】のページをご覧ください。

 

まとめ

 

・短期入所療養介護(ショートステイ)は、日常生活の支援の他に医療上のケアをおこなってもらえる
・短期入所療養介護(ショートステイ)の機能訓練は、リハビリの専門職によりおこなわれる
・短期入所療養介護(ショートステイ)は、原則連続30日を超えて利用することができない。
・短期入所療養介護(ショートステイ)は、原則介護保険の有効期間の半分の日数を超えて利用することができない。

 

 

 

短期入所療養介護のQ&A

 

 

 

予約がいっぱいで利用できないといわれました

 

連休の時など予約がうまっている場合がありますので、1ヵ所だけではなく数カ所の施設と契約することをおすすめします。
また、キャンセル待ちを行っている施設もありますので、空いたら連絡をもらえるようにお願いしてみましょう。

 

 

薬はもらえますか?

 

基本、短期入所療養介護(ショートステイ)の方は薬の持ち込みをお願いしている施設が多いと思いますが、利用中に医師の判断のもと療養に必要で、施設で用意できる薬であれば処方する場合があります。

 

その際は、家族にその薬を服薬させて良いかの連絡があると思いますので、利用中は連絡がとれるようにしておきましょう。

 

 

在宅酸素を使用しています、利用できますか?

 

在宅酸素や経鼻経管栄養、中心静脈栄養などの受け入れは施設により異なりますので、事前に確認が必要です。

 

在宅酸素や腹膜透析を使用している場合は、各業者へ機器の運搬が可能かなどの確認も必要になりますので、早い段階で施設へ伝え、万全の態勢で利用できるようにしましょう。

 

※機器は持ち込みとなる場合がほとんどです。

 

 

老健のショートステイのリハビリはどの位してもらえますか?

 

短期入所療養介護(ショートステイ)のリハビリは、個別リハビリテーションというリハビリ職員とマンツーマンでおこなうリハビリは20分間、その他に機器を使ったリハビリや自主リハビリ、みんなで行う体操などのリハビリと、施設により異なります。

 

リハビリを実施する日数は、本人や家族の希望により毎日〜実施できますが、これも施設の人員体制などにより変わってきますので事前の確認が必要です。
※日曜日はリハビリがお休みの施設が多いです。

 

病院のリハビリと比べると、リハビリ時間が少なく感じますが、老健では日常生活もリハビリの一環ととらえています。
これは、ベッドから起き上がる動作やトイレまでの移動、着替えたり他の方と交流したりなど、日常生活にかかわることすべてがリハビリという意味です。

 

このため、身体面からみて自分でできると判断されることは、できる限り自分でおこなってもらうように声掛けや見守りをしながら支援していきますので、24時間寝ている時以外はすべてがリハビリと考えると良いと思います。

 

 

 

 

 

 

 

 


トップへ戻る