家族のかいご『お母さん、デイサービス行こうよ!』現役ケアマネーシャーも困った介護の悩み

特養入所待ち、入所まで待てない時はどうする?

特養入所待ち、入所まで待てない時の代替え方

 

特養(特別養護老人ホーム)の数は現在増えてきていますが、それでも待機者の多い施設があります。
申し込んでから2〜3年経っても入所の案内がこない方もいるほどです。

 

それだけ申し込んでからの期間があると、自宅で介護をしている家族にも変化がおとずれ、入所を待てなくなることがあります。
そんな時は、代替え方法として短期入所(ショートステイ)や他施設へ入所して、特養の空きを待つのがおすすめです。
※短期入所については泊まれるサービスをご覧ください。

 

 

特養入所待ちの代替え方【短期入所(ショートステイ)】を利用する

 

特養の入所待ちをしている間に、介護をしている家族が入院してしまった。
仕事の関係で家を空ける時間が多くなってしまった。
別の家族の介護をしなくてはならなくなったなど、予想をしていなかったことが起こる場合があります。

 

そんな時は短期入所を利用してください。

 

短期入所は自宅で生活している方が利用できるサービスなので、いつでも利用することができます。
ただし満床(定員いっぱい)の場合はこの限りではありませんが、たいていの施設は受け入れが可能です。

 

利用方法は、担当のケアマネージャーへ連絡をすれば、ケアマネージャーが空きのある施設を探してくれます。
その後利用する施設と契約を結ぶなど書類上のやり取りや担当者会議などがありますが、緊急を要する場合はこの順序でなくても利用が可能です。(緊急ショート)

 

おすすめは、入所の申し込みをしている特養の短期入所の利用です。
あまり環境が変わってしまうのは本人にとっても負担になるのと、実際に入所する時に本人も慣れたところの方が馴染むのが早いからです。
空いていない場合は別の施設を探してもらいましょう。

 

料金は、その施設の種別や部屋の造りによりことなります。

 

特別養護老人ホーム    1日714円〜814円
介護老人保健施設     1日856円〜936円
介護付有料老人ホーム   1日666円
など
※要介護3で介護負担割合1割の方の場合
上記は基本料金です。食費・居住費などは含んでいません。

 

 

 

特養入所待ちで短期入所を利用する時の注意点【他施設へ入所】を利用する

 

特養の入所待ちの代替え方法として短期入所を利用する場合、利用期間は“特養に入所できるまで”と考えるのが通常ですが、短期入所の場合は連続で30日以上の利用ができないので注意が必要です。

 

30日経過した時点で2泊3日で自宅へ戻り、再度短期入所を利用するという方もいますが、その2泊3日を自宅で過ごせない方もいます。
この場合、短期入所から入所に切り替える方が多いです。
入所に切り替えが出来るかどうかは短期入所を利用している施設との相談になりますが、1ヶ月で料金を比較した場合若干安くなるのでおすすめです。

 

短期入所で利用している施設に入所をしてしまったら、申し込んでいる特養へ入所できなくなるのではないかと心配される方もいるかもしれませんが、特に問題はありません。
順番がきたら連絡が入り、申し込んだ特養へ入所することができます。
これは一般的なやり方なので、躊躇する必要はまったくありません。

 

ただし、申し込んでいる特養や他の特養で短期入所をしている場合は、入所の空きがでないまま30日を経過してしまうことがあります。
この場合は2泊3日でいったん自宅へ帰るか、2泊分自費(全額自己負担)で短期入所を利用するかの選択になります。
※短期入所の利用方法については短期入所生活介護でレスパイト【ショートステイ】をご覧ください。

 

実際のところ、入所予定の(申込みをしている)特養の短期入所を利用しながら入所の順番を待っている方が多いのが現状です。

 

 

特養入所待ちを軽減する方法

 

特養の入所の順番は、申し込み順も多少関係しますが入所の必要性の有無でも大きくかかわってきます。
同じ要介護3の方でも、介護にかかる時間や家族の介護の状況なども含めて判定会議を行いますので、家族の状況が変わってしまった場合は即時に申込みをしている特養へ連絡を入れましょう。
入所に関してはケアマネージャーではなく、家族が自分たちで動かなくてはなりませんので忘れずに連絡を入れてください。

 

また、複数の特養へ申込みを行うこともおすすめします。
これは、待機者がたくさんいる施設もあれば、待機者がゼロの施設もあるからです。
特に新設された施設は待機者が少なく入所しやすい状況にあると思います。

 

ただし、じっくり見学をしてよく話しを聞いてから申込みをしてください。
※入所の見学については老人ホームを選ぶポイントは?施設相談員おすすめの施設とはをご覧ください。
複数申し込んでいて、1ヵ所で決まった後に他の施設に断りを入れるのは通常のことなので全く気にしなくて大丈夫です。
また、複数申し込んでいるから後回しなどといったこともありませんのでご安心ください。
入所の判定は、公正に行われています。

 

 

 

 

 

 

 

この記事を見た人はこちらの記事も見ています

老人ホームの種類【特別養護老人ホーム】
老人ホームの種類のひとつ、特別養護老人ホーム(介護老人福祉施設)についてご紹介します。特別養護老人ホームは特養(とくよう)と言われている入所施設で、現在は原則要介護3以上の方が入所できる施設です。施設での暮らしを検討されているかたは、介護保険サービスの施設を活用してください。
老人ホームの種類【介護老人保健施設】
介護老人保健施設とは、老健(ろうけん)と呼ばれている施設で、介護・看護・医療・リハビリが受けられる、医療と自宅の中間施設です。ここ老健で自宅へ帰る練習をして、本人も家族も安心して自宅で生活ができるように支援しています。老健で暮らすのは長期間ではありません。原則3ヶ月〜6ヶ月。事情によりそれ以上の利用をしている方もいますが、自宅へ復帰する施設と位置づけられています。
老人ホームの費用が高い理由と自己負担について【年金でまかなう施設選び】
老人ホームを検討しているけど、実際に費用はどの位かかるのか?気になるところですが、老人ホームの基本の料金は施設の規模や体制などによって介護保険制度で決められています。では、老人ホームの料金がピンからキリまであるのは何故でしょうか?それは自己負担の費用があるからです。この自己負の費用が老人ホームごとの費用の差を生み出しています。ここでは親の年金でまかなえる施設を選ぶポイントについて書かせていただいています。
老人ホームを選ぶポイントは?施設相談員おすすめの施設とは
老人ホームを選ぶ時、建物がきれいとか新しいとか、部屋が広いとか景色が良いなど、目で見てわかることは誰でも感じとれることです。ここでは、老人ホームで暮らすことを前提に、様々な老人ホームにお邪魔している元施設相談員目線で、おすすめポイントをお伝えします。
ホーム RSS購読 サイトマップ