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老人ホームを選ぶポイントは?施設相談員おすすめの施設とは

老人ホームを選ぶ時の3つの重要ポイントとは?【介護保険制度の施設を選ぶ】

 

老人ホームを選ぶ時、金額や施設の設備、部屋の様子などが気になると思いますが、果たしてそれだけで安心して過ごすことができるでしょうか?
ここでは老人ホームで暮らすことを前提にした介護保険制度が利用できる老人ホーム選びについて、数多くの施設を訪問した経験のある施設相談員が3つの重要ポイントについてご紹介します。

 

 

老人ホーム選びで重要なポイント1、電話対応と相談員の対応

 

どの企業でも同じですが、まず初めに問い合わせの電話をした時に、電話に出た職員の対応に意識を向けてみてください。
電話に出た職員は親切丁寧に対応してくれましたか?
良く話を聴いてくれたでしょうか?
電話に出るのは事務員か相談員、施設ケアマネージャーがほとんどです。
その施設の窓口となる職員の態度があまりにも忙しそうで上の空、上から目線で言いたいことだけ言うような施設は選ばないでください。

 

また、見学時の説明をする相談員の対応にも意識を向けてください。
施設内を案内していろいろ説明をしてくれますが、本人や家族の質問にも親切に答えてくれるでしょうか。
その時に分らない突飛な質問をしても、帰りまでには(後日でも)返事をくれるでしょうか。
入所までに至る経緯や持病について、詳しく聞いてくれるでしょうか。
相談員の仕事は、新しく入所される方の情報を関係職員にもれなく伝え、本人が安心して安全に暮らせる橋渡しの役割を担っています。
持病については入所の意思がはっきりしてから聴くこともありますが、見学の段階である程度のことは伺うことが多いです。
本人や家族が話すことを曖昧に流すような相談員のいる老人ホームは要検討としてください。

 

なぜ電話に出た職員や相談員の態度が大切かというと、入所をすると、この窓口となる職員との関係が深くなっていくからです。
老人ホームは定期的にカンファレンスを開催し、介護の方針や目標などについて家族と一緒に話し合いをしたりします。
また、介護について不満や不安がある時も、この窓口の人達に始めに相談することが多いです。
時間が経てば信頼関係ができて、はじめの印象とは違う良い印象になることもありますが、たいていは第一印象と同じ対応の悪い結果になることが多いです。

 

数か月で退所をするのなら多少嫌な対応でも我慢もできますが、終の棲家としてお考えであれば長い付き合いになります。
たまたまたった一人いる態度の悪い職員が電話に出ただけで、たかが1度の問い合わせの電話でNGと決めてしまうのも無謀かもしれませんが、その後行った見学の時に対応した相談員も同じような態度であったらおすすめはできません。
電話対応と見学対応は、要注意で観察するのがポイントです。

 

 

老人ホーム選びで重要なポイント2、見学時の介護職員の対応

 

見学の時に老人ホーム内を見て回りますが、立派な施設の設備やめずらしい機器ばかりに気を取られないように気を付けましょう。
この時すれ違う職員の態度(挨拶や声掛け)や、すでに入所されている方に対する職員の対応、施設内にいる職員の数に、目を向けてください。

 

中にはすれ違っても挨拶をしない職員もいますし、入所している方に対して思いもよらぬ言葉を掛けている場合もあります。
見学中に、ちょっとよそ見をして普段の介護の様子を盗み見るのがポイントです。

 

そして気になることがあれば「あの職員さんは何故あの方に〇〇と言ったのですか?」など相談員に質問をしてみてください。
「あの方には認知症状があり、あのような受け答えをしています。」など、理にかなう返答があれば施設全員で把握しているケア方法なのだと納得できます。
このような場合は、きちんと入所者にあった個別の対応ができる施設で安心できるポイントになります。

 

また、もう一つ気にしていただきたいのが、コール音と職員の数です。
コール音とは、入所している方が職員を呼ぶために部屋にあるスイッチを押した時の音です。
このコール音がずっと鳴りっぱなしであったり、職員が誰もいない場合は職員の人員が足りていない可能性があります。
お昼時などは職員も休憩に入っているので人数は減るので仕方ありませんが、それ以外の時間帯でコール音が鳴り響き、職員を見かけなかったとしたら要検討です。

 

 

老人ホーム選びで重要なポイント3、利用者たちの様子

 

一番大切なのは、すでに入所している方たちが笑顔で過ごしているかどうかです。
1日の過ごし方は老人ホームによって大きな違いがあり、レクリエーションや趣味活動、イベントなどを盛んに行っているところや入所している方が施設の外に出て行ってしまっても、そっと職員が後をついてきてくれるところもあれば、レクリエーションなどが少なく部屋で過ごすことが多いところや、職員に声をかけないとフロアーから出られない施設などさまざまあります。

 

これは本人の状態や性格に合わせて選んでいただくのがポイントです。
静かに過ごしたい方もいますので、レクリエーションが多いから良い老人ホームとは限りません。

 

 

そして最後にお伝えしたいのは、家族はお世話になるかもしれないところだからという気持ちからか、職員の言葉に言われたままで「はい、わかりました。」と返事をするだけの方が多いですが、遠慮をせずにいろいろ質問してみましょう。
病院へ行くときはどうするのか?
外出したい時はどうするのか?
食べ物の差し入れはしてもいいのか?
ちょっとした疑問もぶつけてみてください。

 

施設側も家族の協力があると感じられ職員達も安心し、より良い関係が築けていけるはずです。

 

 

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まとめ

 

・老人ホームを選ぶ時は始めの電話対応から気に掛ける
・老人ホームを選ぶポイントは職員の態度や介護している姿などを重視する
・老人ホームを選ぶ時は、本人に合った過ごし方をしている施設を選ぶ

 

老人ホームを選ぶ時のまずはじめのステップは情報収集です。
担当のケアマネージャーや知人などにもどんな施設があるか声をかけてみましょう。

 

 

 

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