家族のかいご訪問入浴『お母さん、家でお風呂に入ろうね!』現役ケアマネーシャーも困った介護の悩み

訪問入浴を介護保険で利用する【自宅で入浴】

介護保険サービスを利用する【訪問入浴】

 

訪問入浴とは、浴槽を積んだ車が自宅にきて、看護師1名・介護士2名の看護と介護のもと、お風呂(湯船)に入れるサービスです。
お風呂以外にも着替えや排泄、体調管理、医療的処置などをおこなってくれます。
自宅ではお風呂に入れずシャワーや清拭だけの方などには喜ばれています。

 

 

訪問入浴を利用するとき

 

訪問入浴のサービスを利用している方は、身体を動かすことができないため、自宅の浴槽に入ることができない方はもちろんですが、それ以外にも、自宅の浴槽が古い作りで家族の介護だけでは浴槽へまたいで入ることができない方や、火事などが心配でお風呂を沸かすことをしていない家庭など、理由はさまざまです。

 

具体的には
・身体に硬縮や麻痺があり、本人がベッドから起き上がることができない状態である。
・家族の介護があっても、本人を浴槽まで連れて行き湯船に入れるのが難しい状態である。
・家の作りが古く、浴槽が深くて手すりなどもないので転倒などの危険がある。
・家族も物忘れが多く、お風呂の空焚きなどの危険性があるため浴槽を使用していない。
・入浴後に行う処置がある。
など、その方の身体の状態や家の状況などによります。

 

入浴は、血行がよくなり病気にも良い効果が望まれることもありますが、逆に体調の変化が起こりやすいのも入浴時です。
また、転倒の危険性が高いのもお風呂場なので、無理に家族で介護をしながら入浴をするのではなく、専門職にお願いして身体の清潔を保つようにしましょう。

 

 

訪問入浴を利用する手順

 

担当のケアマネージャーに、訪問入浴を利用したいことを伝えます。
また、主治医にも訪問入浴のサービスを利用することを伝えて、入浴制限をきいておきます。
入浴制限とは、血圧が○○以上の時は入浴をしないようにするとか、体温が○○度以上の時は入浴はしないなど、入浴によって疾患が悪化しないために気をつけなくてはならない数値などです。
これを訪問入浴の看護師に伝えておくと、サービス利用の日に入浴ができるかどうかの判断材料になりますので、より安全に入浴ができることになります。

 

その後、訪問入浴のサービス事業所と利用日の日時の調整や書面のやりとりを交わし、サービスが開始されます。

 

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訪問入浴のサービス内容

 

訪問入浴では、湯船に入れてもらうだけでなく、その他の付随するサービスも行ってくれます。
ただし、提供するサービス事業所により行っていないサービスもありますので、詳細は利用前に確認しておくことをおすすめします。

 

具体的には
・入浴前の健康チェック
・着替え
・ベッドから浴槽への移動介助
・洗身、洗髪
・清拭、足浴(お風呂に入れなかった時に行います)
・入浴後の処置
・ベッドのシーツ交換
・ベッド周りの片づけ
・療養や介護に関するアドバイス
などです。

 

 

訪問入浴で行えない事

 

基本はケアマネージャーが作成する、居宅サービス計画書にのっていないことは行えません。
それでも急な処置などは、相談して行ってもらうこともあります。

 

 

まとめ

 

訪問入浴は、自宅に浴槽が来て看護・介護を受けながら湯船につかることができるサービスである
訪問入浴は、入浴に付随するサービスも行ってもらえる
訪問入浴を利用する人は、疾患で動けないだけでなく、家のお風呂の状況が適切でない人も利用する
訪問入浴を利用する時は、ケアマネージャーに相談し、主治医にも入浴制限を聞き、訪問入浴の看護師に伝える

 

訪問入浴のQ&A 

長く湯船につかるのが好きなので、30分位入っていたい

 

訪問入浴,家族介護,自宅介護,介護保険,入浴は、身体を清潔に保つことと、血行をよくして疾患の改善を目的としています。
また、それ以外にも気分の向上を図ったりできることも分っていますが、長湯は身体に負担がかかってしまうので、浴槽に浸かっている時間は通常10〜15分が標準です。
ただし、その日の気候や体調により、若干は融通を効かせてもらえる日もあるかもしれませんので、担当の訪問入浴の看護師に伺ってみてください。
それでも30分は難しいと思われます。

 

 

身体も動くし家では一人でシャワーを浴びていますが、洗えているかが心配です。その場合も訪問入浴をお願いできますか?

 

訪問入浴,家族介護,自宅介護,介護保険,自宅でシャワーだけというのは、お風呂場の造りに難があるのでしょうか?
手すりがあれば浴槽に浸かれるのだけど、住宅改修ができない方や、ドアの設置場所の不具合などにより、簡易手すりもつけられないというご家庭も多いです。
通常は、洗えているかの心配だけであれば、通所(通い)のサービスを利用して、そこでお風呂に入ってきてしまう方も多いです。
しかし、大勢の前で肌を出すことに抵抗がある方などは訪問入浴を利用していますので、本人の気持ちを聞いて、どちらのサービスを利用するか決めるのが良いと思います。

 

ただ、人の前で肌を出すのに抵抗がある方は、訪問入浴の3人体制にも抵抗があるかもしれません。
ご質問の内容ですと、身体は一人で動かせるようなので、一人体制で介助をおこなってくれる訪問介護で入浴サービスを利用したり、通所(通い)のサービスでも個浴(一人用のお風呂)に入れる施設かどうかなども検討しながら、本人に希望に沿うサービスを見つけるのが良いと思います。

 

その施設でどのようなサービスを行っているかにつては、ご家族が直接施設に電話などで聞いたり見学に行くのも良いですし、ケアマネージャーから情報をもらうこともできますので、相談してみてください。

 

 

 

 

 

 

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