施設介護も家族介護
施設で介護を受けることは、親を捨てるみたいで抵抗があり世間体も気になる。
でも、家族での介護に限界を感じている。
トイレに1人でいけているうちは我慢できたけど、今はそそうをした糞尿の世話や片づけで毎日が過ぎていく。
訪問のサービスや通いのサービスを利用しているけど、気が抜ける時がない。
夜間の幻聴や幻覚に苦しんでいる姿を見ているのが辛くて、どうしてよいか分らない。
いつも目を離せないから、自分の外出なんてここ数年していない。
友人も誘ってくれなくなってしまった。
仕事も介護のために休んでいる。
このまま何時まで続くかわからない介護に不安を感じている。
テレビをゆっくり観ることも、好きな本を読むこともずっとしていない。
食事も座って食べる時間はない。
少し暗い言葉が並びましたが、介護をしている家族の心の声です。
介護は、うれしいこともまたにあるけれど、辛いことも多いのが現実です。
施設に入所することは、決して親不幸なことではありません。
施設に入所することで解決することがたくさんあります
・家族にも自由な時間ができ、介護のストレスから解消されて本人にたいして優しくなれる
・本人に優しくなれるから、本人もうれしい
・自宅に閉じこもりにならずに同じ施設の方や施設の職員と交流でき、本人に一人じゃないという安心感ができる
・24時間誰かが起きていて安否を気遣ってくれる
・職員の見守りで、転倒などのケガが少なくなる
・床ずれなどの処置を行ってもらえる
・急変時の対応を行ってもらえる
自宅で介護している時には気が付かなかったことやできなかったことが、施設では可能になることがたくさんあります。
施設に入所することでのデメリット
・本人が外に出たい、帰りたいという
・面会のあと心苦しい気持ちに押しつぶされそうになる
・施設の暮らしに上手くなじめず会話も減ってきた気がする
・費用がかかる
デメリットを解決するには、施設も自分の家だと思うようになれると違ってきます。
施設入所のデメリット解決法
・施設になれるまで、できるだけ毎日のように面会にいく
・他の方と交流がしやすいように家族もコミュニケーションを図る
・定期的に一緒に外出をして、いつでも家に帰れるという安心感をもってもらう
・24時間、職員が起きていて気にかけてくれる安心感を伝える
そして、本人の話をよく聞いてあげる(傾聴する)ことも大切です。
時間にゆとりができた分、本人の話をよく聞いてあげましょう。
また、目標を持ってもらうことも良いと思います。
誕生日には好きな物を食べに行こうとか、トイレに1人で行けるようになったら家に帰ろうなどです。
施設で暮らしている方の様子
施設で暮らしている方は、退屈で帰りたいという方もいますが、半分以上の方は家より施設の方が良いと話されます。
職員に気を使って言ってくださっているのかもしれませんが、みなさん自由気ままに過ごされています。
空き時間には施設内を散歩したり、他の方の部屋へ遊びに行ったり、施設行事に参加したり忙しいと話される方もいます。
時には職員の手伝いをしてくれたり、他の方の面倒を見てくれる方もいます。
時が経ち、施設での暮らしに慣れてくれば、本人にとっても家族にとっても入所して良かったと思える時がやってくるはずです。
まとめ
施設の介護も家族の介護も同じ。わたしはそう思っています。
どこにいても親は親で、施設に入所したから介護を投げ出したことではありません。
施設にいても、面会にいったり施設の書類にサインをしたり、費用負担のことだってあります。
どこで介護をするかは関係なく、ただその場所が家から施設に変わっただけです。
家族で介護をしていて行き詰まってしまっているならば、施設での介護を選んでも良いのではないでしょうか。
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